経営者が知るべき社員の特徴

冒頭でもお伝えしましたが、社員を理解することでアプローチの仕方が変わります。社員にどんな特徴があるのかを大きく３つご紹介しておりますので、ご自身の部下のことを考えながら読み進めてみてください。

社員の特徴として、「現状維持を好む人が多い」です。新しいことよりもいつもと同じことをしていたい人が多いということです。ここで大事なポイントは、現状を維持したいから、その思考や行動をするわけではなく、結果的に現状維持を選んでいるということです。つまり、無意識です。そのため、「会社をもっと大きくしたい」という経営者の考えと逆行するのです。「もっと主体的に行動して、新しい付加価値を生み出してほしい」と思っていても、そもそも、無意識的に現状維持を選ぶため、行動につなげることは難しいのです。だからといって、「仕事だがらやれ！」と言うと、パワハラで訴えられたり、社員が辞めたりするので、絶対にやめてください。社員が辞めると会社にとっては大きな損害になりますし、新しい人を採用するのに時間とコストもかかります。では、どうすれば良いのかは、後半でお話します。

「会社の将来のことは考えるけど、そのための行動はしない人が多い」です。自分の生活を維持するために、この会社は大丈夫かな？は考えているが、「もっと会社をこうしたい」と考え、行動までする人はあまりいないです。矛盾しているように感じた人もいるかと思いますが、社員には転職する選択肢があるので、会社が危うくなったり、満足できなくなれば退職します。

「経験のある業務が得意で、それを継続できる人が多い」です。新しいことをするのは苦手でも、同じことを繰り返し行うのが得意な人は多いです。それに、パフォーマンスが落ちないので、平均して成果を出すことに長けています。また、いざという時の団結力が高いのも特徴の１つです。周りに合わせる協調性が高く、みんなと一緒にやっているという安心感があるからです。


ここまで大きく３つの特徴をお話しました。ここからは、この特徴を踏まえた上で、「じゃあ、どうすれば良いのか」についてお話します。

結論、社員との1on1をしてください。その時に意識することは、社員に話してもらうことです。経営者から社員への一方通行の会話ではなく、あくまで、社員に話してもらう場として1on1の時間を設けてください。理想はコーチングです。社員がどんな人生にしたいのか、そのために何をしたいのかを一緒に考える時間です。社員に話してもらう理由は、大きく２つあります。１つ目は、経営者が一方的に話すと、詰められていると感じ、萎縮してしまい、本音を話してくれなくなるからです。２つ目は、考える癖をつけてもらうためです。先程、「現状維持を無意識で選んでいる」「もっと会社をこうしたい」と考え、行動する人はあまりいないという話をしましたが、普段から「考える」ことをしていないと、「考えてください」と言っても、考えられないのです。なので、1on1を通じて「考える癖」をつけてもらうことが大事です。

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