こんにちは。大仏コーチングです。
「この子は、このままで大丈夫なのだろうか…」
「やる気が見えない」「自信をなくしている」
そんな不安を抱えて、皆さんはこのブログにたどり着かれたのではないでしょうか。
私はこれまで、数多くの中学生に対してコーチングを行ってきました。
親御様からは
「家では口をきかなくなった」
「受験を前にして何を考えているのかわからない」
先生方からは
「授業に集中できない」
「進路の相談が表面的で終わってしまう」
といった声を伺ってきました。
こうした悩みの根底には、実は一つの共通したテーマがあります。
それが 「自己理解の不足」 です。

自己理解が不足する中学生たち
自己理解とは、単に自分の好き嫌いや得意不得意を知るだけではありません。
「自分はどんな価値観を持っているのか」「どんなときに心が動くのか」「何を大切にして生きたいのか」といった、自分の内面と向き合うことです。
しかし、現代の中学生は
•点数や偏差値で常に評価される
•周りの友達と自分を比べる
•SNSの中で「みんなの目」を気にして動く
そんな環境にいると、自然と「周囲に合わせること」が優先され、自分の気持ちを置き去りにしてしまいがちです。
結果として、「自分が何を考えているのか、よくわからない」という状態になります。
これは思春期特有の一時的な揺らぎではありますが、放置すれば「自信が持てない」「挑戦できない」「人間関係に苦しむ」という形で表れ、進路選択にも大きな影響を与えます。
コーチングが中学生にもたらすもの
ここで大切になるのが、コーチングです。
コーチングは「答えを与える」のではなく、「問いを通じて自分で答えを見つける」プロセスをサポートします。
例えば、ある中学生との対話の一部をご紹介します。
コーチ:「学校生活で、楽しいって思える瞬間はある?」
生徒:「…あまりないかもしれない。友達と話すときも、なんとなく合わせてるだけで。」
コーチ:「合わせるとき、自分の心の中ではどんな気持ちになっているのかな?」
生徒:「…うーん、正直ちょっと疲れる。自分のことを話したいのに、嫌われたくなくて黙ってる。」
このように問いかけることで、その子は初めて「自分は本当は話したいんだ」という気持ちに気づきました。
つまり、**自己理解の第一歩は「気づき」**なのです。
そして、気づきを重ねることで、子どもは自分の中に「軸」を持ち始めます。
その結果――
•自分の意見を言えるようになる
•友達関係に安心感が生まれる
•勉強や将来に対して前向きになれる
このような変化が起きていきます。
実際にあった中学生の変化エピソード
ここからは、より具体的な事例を共有します。
事例①:比較ばかりして落ち込む中学生
中学2年生の女の子。
部活も勉強も頑張っているのに、常に「友達よりもできていない」「あの子はすごいのに、私は…」と落ち込んでいました。
最初のセッションで彼女が話したのは、
「私には特別なものが何もない」 という言葉でした。
私は問いかけました。
「“特別なもの”って、どんなことを指してる?」
すると彼女は「賞を取ったり、テストでいつも上位にいること」と答えました。
そこから数回のセッションを通して、「友達が相談してくれる」「後輩に教えるのが得意」という、彼女自身が気づいていなかった強みを言葉にできるようになりました。
最後にはこう言ってくれました。
「特別じゃなくても、私には“人の役に立てる強み”があるんですね。」
親御さんも「最近は表情が明るくなり、落ち込む時間が減った」と喜んでくださいました。
事例②:進路に悩む中学3年生
別の男の子は、進路を決められずにいました。
「親は公立高校をすすめるけど、自分は専門的な勉強をしたい。どう伝えていいのかわからない。」
私はこう聞きました。
「高校生活で一番大切にしたいことは何?」
彼は少し考えた後に、
**「やりたいことを勉強すること」**と答えました。
そこから、「親にどう伝えれば理解してもらえるか」を一緒に整理し、勇気を持って話せるようサポートしました。
結果的に、親御さんも「自分で考えて決めたなら応援する」と背中を押し、彼は希望の道に進むことができました。
このプロセスを通じて、彼は「自分の気持ちを大事にしていい」という大きな学びを得ました。
コーチングで育まれる力
こうした事例から見えてくるのは、コーチングによって自己理解が進むと、子どもに大きな変化が生まれるということです。
具体的に育まれる力を整理すると――
1.自己肯定感
「できない自分」ではなく「できる自分」「大切にしたい自分」に気づく力。
2.レジリエンス(折れない心)
失敗しても立ち直る力。「また挑戦しよう」と思える柔軟さ。
3.意思決定力
周りに流されず、自分の価値観に基づいて選択できる力。
4.コミュニケーション力
自分の気持ちを言葉にできるようになり、人間関係がスムーズになる。
これらはすべて、社会に出てからも必要とされる力です。
つまり、中学生のうちにコーチングを通じて自己理解を深めることは、一生の財産になるのです。
親と先生ができる具体的な関わり方
ここまで読んでいただきありがとうございます。そして、日々忙しい中でも子どもたちのことを想い、成長を支えてくださり本当にありがとうございます。親御様や先生方の存在があってこそ私はコーチングができていますし、効果を発揮します。僭越ながら少しだけ
「子どもが自己理解を深めるきっかけを与えること」そのためのヒントをお伝えいたします。
① 感情に名前をつけるサポートをする
子どもが「なんとなく嫌」と言ったときに、
「それは“怒り”?“不安”?“寂しさ”?」と問いかけてみる。
感情に名前をつけることは、自己理解の第一歩です。
② 「できたこと探し」を習慣にする
寝る前に一緒に「今日できたことを3つ言ってみよう」と声かけする。
どんなに小さなことでも構いません。
「忘れ物をしなかった」「友達に挨拶できた」などで十分です。
続けることで、子どもは「自分にもできることがある」と実感できます。
③ 比較ではなくプロセスを評価する
「〇〇ちゃんより点数が低い」ではなく、
「昨日より勉強時間を増やせたね」と伝える。
比較ではなくプロセスを認めることが、自己理解を深める土台になります。
④ 否定せずに聞く
子どもが「疲れた」「やりたくない」と言ったときに、「そんなこと言わないの」と返さず、「そう感じたんだね」と受け止める。
⑤ 問いかけを意識する
「なんでできないの?」ではなく「どうすればうまくいくと思う?」と聞くことで、子どもが自分で考えるきっかけになる。
これらを積み重ねるだけでも、子どもは「自分のことを理解してもらえている」と感じ、自己理解が進みます。
コーチングを“習い事”として考える
多くの親御様が「塾やスポーツはやらせているけど、心のサポートはどうすればいいのか」と悩まれます。
私は、コーチングを習い事として取り入れることを強くおすすめしています。
なぜなら、学力や技術と同じように、「自己理解」もトレーニングで伸ばせる力だからです。
2週間に1回、月1回、自分と向き合う時間を持つことで、子どもは確実に変わっていきます。
そしてそれは、進路選択だけでなく、将来の人間関係や社会生活にまでつながる“一生ものの財産”になります。子どもが本当に必要としているのは、「正解を与えられること」ではありません。
「自分で自分を理解し、選択できるようになること」なのです。
私はプロのコーチとして、これからも中学生の自己理解を育むサポートを続けていきます。
私自身の経験と想い
最後に、少しだけ私自身の話をさせてください。
私は学生時代、ずっと「周りに合わせる」ことばかりを意識していました。
自分の気持ちよりも「友達にどう思われるか」を優先していたのです。
その結果、自分が何をしたいのか、何を大切にしたいのかがわからず、とても苦しみました。
そんなときに出会ったのがコーチングでした。
「どうしたい?」と問いかけられ、自分でも驚くほど言葉が出てこなかったのを覚えています。
でも少しずつ、「自分はこう考えている」「本当はこうしたい」という声が出てきました。
その経験から私は確信しました。
自己理解があれば、人は自分の人生を前向きに選べる。
そしてそれは、思春期の中学生にこそ必要な学びである。
だからこそ、私は中学生に特化したコーチングを続けています。
個別相談のご案内
ここまで読んでくださった親御様、教育関係者の皆様へ。
もし今、
•「子どもが自信をなくしている」
•「進路や将来の話を避けている」
•「学校や家庭での会話が減っている」
そんなサインを感じているなら、一度ご相談ください。
私の個別相談では、
•実際のコーチングセッションを一部体験できる
•お子様の現状に合わせたサポートの方向性を一緒に考えられる
•親御様自身も安心して話せる
そんな時間をご用意しています。
子どもは、親や先生が思っている以上に「自分の中に答えを持っている」存在です。
それを引き出すきっかけを、一緒に作っていきましょう。
未来を変えるのは「今の一歩」
中学生にとって、自己理解は「人生の土台」です。
自己理解がある子は、自信を持って選び、挑戦できます。
逆に自己理解が不足していると、迷いや不安に押しつぶされやすくなります。
コーチングは、その子の「心の声」を引き出し、「自分で選ぶ力」を育てます。
そしてそのプロセスに、親御様や先生の関わりが加われば、子どもは驚くほどの成長を見せてくれます。
未来を変えるのは、大きな決断ではありません。
小さな気づきと、小さな一歩の積み重ねです。
その一歩を、ぜひ一緒に踏み出していきましょう。
私は中学生特化のコーチとして、これからも一人でも多くの子どもが「自分らしく生きる力」を手にできるよう活動を続けます。
どうかあなたのお子様、生徒さんにも、そのきっかけを届けていただければ幸いです。
大仏コーチングの詳細↓