こんにちは、大仏コーチングの竹田です。
先日、第2回目となる「たった一言で子どもが変わる!〜親と先生のための対話スキル向上講座〜」を開催しました。
この講座は、ただの子育てセミナーではありません。
「自己理解を深めるためのコーチング」を、親御様や先生方が日常に取り入れられるようにするための講座です。
第1回からの学びを踏まえ、今回も参加者の皆さんと濃密な時間を過ごすことができました。

なぜ今、親や先生にコーチングが必要なのか?
思春期の中学生を育てるのは、喜びと同時に悩みの連続です。
•「最近、子どもが何を考えているのか分からない」
•「つい口うるさく言ってしまって、自己嫌悪になる」
•「先生として、どう励ませばいいか分からない」
こうした声を、私は日々耳にします。
そして、背景にはある共通点があります。
それは「自己理解が不足している」ということ。
自己理解とは、「自分の感情・価値観・強み・弱み」を言葉にできることです。
大人が自分を理解していなければ、子どもの心にも寄り添えません。
この講座は、そんな根本課題を解決するための場なのです。
否定しないことが、可能性を守る
今回も最初にお伝えしたのは、「子どもを否定しない」というシンプルで奥深いテーマです。
たとえば、子どもが「海賊王になりたい!」と言ったとき、
「そんなの無理だよ」と返せば、その瞬間に心の扉は閉じます。
否定は、挑戦心を萎ませ、自己肯定感を奪います。
過去の否定経験は潜在意識に刻まれ、将来の挑戦にも影響します。
だからこそ、大人は「可能性を狭める言葉」を無意識に使っていないか意識する必要があります。
自己理解こそ、成長の土台
自己理解は、単なる自己分析ではありません。
自分の思考・感情・行動のパターンを知り、それを受け入れることです。
親や先生が自己理解を深めれば、
•感情的になったときの自分を冷静に見られる
•子どものタイプや反応に合わせた接し方ができる
•相手を理解するための余裕が生まれる
こうした変化が、日々の関わり方を根本から変えます。
セミナーでは、自分の長所を10個書き出すワークを行いました。
「意外と出てこない」「強みを口にするのは照れくさい」という声も多く、
それ自体が自己理解の出発点になりました。
対話は「認める」と「質問」から始まる
コーチングの核心は「質問」です。
教えるのではなく、考えるきっかけを与える問い。
たとえば、テストで50点を取った子どもに対して
×「なんで50点なの?」
○「50点だったんだね。どんなことができたと思う?」
「次は何点を目指したい?」
この順番が大切です。
まず事実を肯定(認める)し、できたことに焦点を当て、その上で未来を描く質問をする。
たったこれだけで、子どもは自分から考え、動き出します。
第2回で強調したこと:習慣化
今回の第2回では、「自己理解を習慣にする」というテーマを強化しました。
習慣化とは、「特別な時間を作らなくても、日常に溶け込ませる」ことです。
•食事中に「今日一番楽しかったことは?」と聞く
•寝る前に「明日やりたいこと」を共有する
•ミスをしたときも、まず「できたこと」を一緒に見つける
こうした積み重ねが、子どもにとっての「安全な対話の場」を育てます。
この講座が目指す未来
私の最終的な目標は、2033年までに義務教育にコーチングを導入することです。
コーチングを導入するというのは、「コーチングを用いた自己理解を深める授業を導入する」ことです。現在は「習い事」として中学生にコーチングを受けていただいておりますが、義務教育の授業で実施できれば、全国の中学生に提供できます。
理由はシンプルです。
自己理解を深める力は、教科書だけでは学べない「生きる力」だから。
中学・高校時代にこの力を身につけていれば、進路選択や人間関係、仕事選びで迷っても、自分で決断できる大人になれます。
あなたにできる第一歩
このブログを読んでくださった方にお願いがあります。
もし少しでも「やってみたい」「必要だ」と感じたら、次のいずれかを始めてみてください。
1. ご家庭で、1日1回「問いかけ」をしてみる
2. 学校や職場で、「否定しない」関わりを意識してみる
3. 講座や個別コーチングに参加して、体験してみる
最後に
第2回セミナーを通じて、私は改めて確信しました。
たった一言で、子どもの未来は変わる。
それは魔法ではなく、誰にでもできる「日常の習慣」です。
次はあなたの番です。
一緒に、未来を変える言葉を届けませんか?
ご協力いただきました、三郷町教育委員会の皆様・斑鳩町教育委員会の皆様、本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。